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2024/07/17 01:43

こんにちは。桑宮です。

ジメジメしてますな。エアコン開発者に敬礼。



ということで今日は絵を描き始めたきっかけについて。



今年でちょうど絵画制作を始めて10年目になります。

その始まりについてのお話です。



僕は、子どもの頃から絵を描くことや、もの作りが大好きでした。


小学校の頃の卒業文集にも「将来の夢は絵が関係する仕事」と書いていました。




しかし一方で、ただ漠然と「それを仕事にするって無理なんだろうな」の認識はずっとありました。



高校時代の進路相談でも「美術の世界は今までたくさんデッサンとかをやってきた人が行く場所だからあなたには厳しいよ」と言われました。


当時はバスケしかしてませんでしたし「やっぱりそうだよな」と。




そんなわけで小学校の先生になろうと決意し、宮崎大学の教育学部に入学します。




宮崎大学には美術科という科があり、小学校の先生になるコースでも、副専攻という形で美術の免許を取れるということを入学後に知りました。


「絵描くの得意だったしなー」という思いもあり美術科を選択しました。



そこで人生を変える二つの出会いがあります。



一つは先生。

この美術科には美大を出られた先生方が多数いて、大泉先生という方が「お前絵描いてみいひんか?」と声をかけてくれました。

そこから作品作りとたくさんの絵画技法を教わりました。



もう一つはヒップホップ。

当時ヒップホップ(ラップ)が大好きでして、貧しい環境からラップという音楽を使ってのし上がっていく姿が歌われることが多いんですが、そんなアーティスト達の姿に、絵を諦めていた自分を重ねていました。




この二つの出会いが「俺には無理かも」から「俺にもできるかも」に僕を変えてくれました。



失望や貧しい環境など足りないものあったとしても、それをそのまま絵画やラップという表現のフィルターを通すことで、

マイナスだったものが人の心を打つものに変換されるということを知りました。



それからというもの、生活の中に「美術」がどっぷり入り込んできました。

美術とは関係のない講義中も美術の技法書を読んだりと、絵を学ぶのがひたすら楽しかったです。




今思えば入学時に美術を選んでいなかったら今の画家の道なんてなかったわけです。

ちょっとの選択で人生って大きく変わるもんですね。



その後も東京藝大の大学院に進学し、美術沼に深くハマっていき、今があります。



そういうわけで、あの時の自分の選択と環境にすごく感謝しています。


僕は本当に、絵を描き始めてから生きることが楽しくなりました。



死ぬまで絵を描き続けたいです。多分あの世でも描き続けます。




当時のアトリエ