動画での発信を始めたのは、約1年半前のことです。

そのきっかけは非常にシンプル。「目の前の現実を変えたい」と思ったからです。

当時の私は、大学院を卒業して絵を描き続けていましたが、思うように結果が出ず、焦りと不安に苛まれていました。

ですが頭では「誰かがプロデュースしてくれれば…」「日本の市場が悪いから」と、どこかで社会や他人のせいにして、自分を正当化していたんです。

そんな中、個展を開催する機会を得て、さらに帝国ホテルという大きな会場での展示も決まりました。

「ここで絵が売れれば！」と希望を抱きましたが、現実は甘くありませんでした。

絵は売れず、同時期にプライベートで女性にもフラれ、結果的に残ったのはバイトをしながら画家を目指す自分。自分に対して、「俺って情けない男だな」と認めざるを得ませんでした。

振り返ってみれば、「誰かが助けてくれるはずだ」という甘い期待に依存していたんです。恋愛も同様です。

自分で広める努力も責任も果たしていなかった。そこに気づいたとき、現実は当然の結果だと理解しました。

僕には“かっこいい男になりたい”という強い欲があります。

僕にとっての「かっこいい男」とは、責任を果たす男です。

自分の人生、身体と心、お世話になった人々、そして未来の守るべき存在に対して。

だからまずは、自分の生活を見直し、絵を広める方法を学び、人生に責任を果たすことに集中しました。

この1年半はそのための時間でした。そして今、次に果たすべき責任は、新宿眼科画廊さんとの関係にあります。

来年の個展を必ず成功させます。

桑宮亮